第2回に登場していただいた研究開発部の髙野徳恵さんのお話からは、とても深いこだわりをもって製品が開発されていることが伝わってきました。
そうやって世に出回る製品ですが、その効果を引き出すも引き出さないも私たちの使い方次第。
と考えると、沸いてくる疑問がまだまだあるなと。
例えば、気に入った製品を1点だけ買うのはダメなの?
CMでは、すごく丁寧にクリームをつけてたけど、あのぐらいきちんと使わなきゃダメなの?などなど。
なかなか聞く機会のない疑問をぶつける絶好のチャンス。高野さんにズバリお伺いしてみました。
一般的なスキンケア化粧品と微妙に違う使用ステップで、
なんだか順番を間違えちゃいそうなんですが・・・
第2回でも少し触れましたが、ドモホルンリンクルが提案するのは
ダブル洗顔→パック→保湿液→美容液→クリーム→乳液 という順番。
クリームのあとに乳液をつけるなどはちょっと独特ですよね。
「ご存じのとおり、ラインナップは全8点ですが、[準備3点]、[基本4点]、[日中ケア]の3つの段階を追ってケアをするように組み立てられています。その考え方が、ドモホルンリンクルならではなんですね」
アイテムが果たす役割が、一般的な化粧品ラインとは違うということ?
「まるっきり違うというわけではありませんが、やっぱり『肌の力を引き出す』という意味で、再春館製薬所の漢方の理念を反映したものになっています。ご説明しますね。
[準備3点]は、「化粧落しジェル」、「洗顔石鹸」、「泡の集中パック」。この順に使っていただきます。
最初に肌の受け入れ準備をするものです」
いわゆる洗顔のステップですが、人気のパックがこのカテゴリーに入っているのも、ドモホルンリンクルならではですね。
「[準備3点]は単純に汚れを落とすだけではなくて、一緒にダメージを取り除いて、次からのケアに備えるためのもの、という考え方なんです。肌の状態は十人十色ですが、ここで汚れやダメージをリセットして、次のステップで使う製品の受け入れ体勢を整えていただこう、というわけです。
ですから、ダメージをリセットするために、『化粧落しジェル』や『洗顔石鹸』にも、コラーゲン*1 や長白参*2 などの、年齢肌のために厳選した成分をしっかり配合しています。
パックがこのカテゴリーに含まれるのも、肌のこわばりを和らげてあとに続くケアのブースター役をするものだから。年齢を重ねると肌はどうしてもこわばってしまいがちなので、それをパックの濃厚な泡で蒸らして、柔らかくほぐすようなイメージです」
ということは毎洗顔後、パックしてもいい?
「どんどんお使いください(笑)。毎日お使いいただくことで、お肌の水分値が上がってキメも整い、乾燥による小ジワも目立ちにくくなります*3。なので、工夫しながらできるだけお使いいただけるとより効果も出やすいですよ」
肌の状態が[準備3点]で整ったら、いよいよ主役級のグループ[基本4点]です。
「[基本4点]は、「保湿液」、「美活肌エキス」[薬用美白]<医薬部外品>、「クリーム20」、「保護乳液」。
この順に使っていただきます」
「肌の“芯”*4 や “土台”*4 にまで、たっぷりの潤いや美容成分を送り届け、しっかりと閉じ込めるステップで、コラーゲンケアの中心的役割をはたします。
『保湿液』は、ただ水分を補うだけの化粧水ではなく、保湿というテーマに集中して、肌が自分で潤う力や保つ力まで養うもの。
次の『美活肌エキス』は、漢方的な発想で“巡り”をよくして、透明感のある肌へ、というコンセプト。紫外線や年齢に対抗する有用成分を詰め込んでいて、医薬部外品の美白美容液なんですよ」
メインはやっぱり「クリーム20」ですか?
「はい。ドモホルンリンクルという化粧品が誕生するきっかけになった日本初のコラーゲン配合基礎化粧品であり、ドモホルンリンクル全体の真髄ともいえる製品です。
誕生した頃は、良質なコラーゲンを与えることで肌をすこやかに保つ、という製品だったのですが、40年以上、絶え間なく進化を重ねてきて、今では18代目になります。
2015年には、配合するコラーゲンの種類や抽出法を改善すると同時に、エイジングサインを加速してしまうタンパク質を研究。今ではお肌自身に備わるコラーゲンを軸に、肌状態を底上げすることに着目した設計です」
そして、この大スターを引き立てガードするのが、[基本4点]のトリ、「保護乳液」。
「乳液というと潤いを与えるものというイメージが強いと思うのですが、『保護乳液』は、名前のとおり、ここまでの3点で与えた有用成分や潤いをしっかり閉じ込めて、行き渡らせるもの。皮脂のバランスを整え、肌のバリア機能を助けて、外部からの刺激や乾燥から護る働きも備えています」
と、ここまでで基本ケアは完了です。
「以前はこの7点までだったのですが、お客様のライフスタイルの変化やドモホルンリンクルに対するご期待をダイレクトに受け止め、生まれたのが「光対策 素肌ドレスクリーム」です。
これが、3カテゴリーめの[日中ケア]。
紫外線はもちろん、蛍光灯やパソコンのブルーライトまでシャットアウトしてくれます。さらに、受けたダメージのケアまでも考えられていたり、自身の力でお肌を守る、という発想は珍しいのではないかと思います。自然な肌色で色ムラをカバーするので、ちょっとしたお出かけの薄化粧ならこれひとつでできますし、化粧下地としても使っていただけますよ」
なるほど、しっかり考えられたラインナップですね。
でも、いきなり8点すべて揃えるのは勇気がいるのでは・・・
それに、8点もあると、使い切るタイミングがバラバラになりそう。なくなった分だけ1点ずつでも購入できます?
「もちろん、1点ずつご購入いただけます」
手元の状況に応じて、なくなった製品の補充だけではなく、好みのアイテムだけのオーダーもいいのだそう。フルラインでなくても試せるということで、ぐっとハードルが低くなった感じです。
では、もし1点オーダーするとしたら、高野さんのお薦めは?
「フルライン→[基本4点]の順でお薦めですが(笑)、やっぱり1つ選ぶのなら『クリーム20』ですね。
30代以降の肌悩みというと、ハリのなさやくすみが上位に来ると思いますが、8点のなかでも特にハリ感やツヤを出す効果に優れているので、最近、肌に元気がないと感じている方や、明るさがいまひとつとお悩みの方にもご満足いただけると思います。
クリームは、油溶性と水溶性、両面の性質を持っているので、その両方の有用成分をたっぷり配合できるのです。
コラーゲンケアのパイオニアとしての研究成果を、すべてぎゅっと凝縮して詰め込んであります」
有用成分の配合量が多いだけでなく、処方にも高い技術が。
「純度の高い鱧コラーゲン*5 に、浸透型コラーゲン*1 や希少な長白参、不知火菊エキス*2、チューリップエキス*6 など、それぞれこだわり抜いた高品質な原料を組み合わせて、これまでで最高の処方を実現しています。肌のハリにアプローチする成分を包み込んだカプセルも極小化して、届けたいところまで着実に届けられるようになりました」
「泡の集中パック」も魅力的。CMで見て「やってみたい!」と思われた方が多いのでは。
基本は夜用ですが、私は、朝に使用することも。メイクのノリもよくなるし、「肌がくすんでるな」という日の緊急お助けパックとしても優秀です。
「目元や口元ギリギリまで広げられますし、継続して行うことで肌のみずみずしさや透明感が変わってくるので、人気がありますね。私はまだ子供が小さくて、夜は子供をお風呂に入れると、自分はゆっくり身体も拭けない状態なので、朝に使うこともあります」と髙野さん。
でも、きちんと使おうとすると、時間がかかりそう。
ちょっと億劫に感じてしまうのですが・・・?
ドモホルンリンクルにはコットンなどの製品がないけれど、ケアは手でするのが基本ということでしょうか?
「手でていねいにぬりこんだり、手を当ててじっくりなじませたりといった、“お手当て”をおすすめしています。誰でも痛いところには自然に手を当ててしまうし、実際、苦痛が和らぐように、昔から“手当て”の効果はよく知られています。手を当てるだけで心拍数が下がり、ストレス指標が低下するんですね。ストレスが増えると肌の水分蒸散率が上がる、というデータもあります。肌とストレスには関連性があると言えるのではないでしょうか」
西洋医学でも、手を当てたときのヒーリング効果を認めて、盛んに取り入れていますよね。
「朝と夜10分ずつでも、自分に向き合って優しく手をかけ、自分自身を大事に扱ってあげることって、すごく大切ですよね。それが結局、美しさにもつながっていくと思います」
私も、しっかりと手を使うケアを始めてみましたが、手で触れることで肌の状態もつかめるな、というのが実感。
「そうなんです。それで物足りないなと思ったら、つけ足したりもできますよね。使用量の目安はあくまでも目安なので、足りないなと思われたら多めに使ってください。みなさん、すごく真面目で、『美肌道』みたいに使用量はしっかり守り、手順も全部きっちりやらなくちゃと、頑張りすぎちゃうことがあるでしょう。夜、ヘトヘトに疲れているのに、パックもして7点じっくり使ってって頑張りすぎると、辛くなると思うんです」
それで続かなくなったり。
「お手当ては、楽しいこと、気持ちがいいことがいちばん。楽しさや気持ちよさを基準にお手当てを続けていると、自分にとってちょうどいい肌状態がわかってくると思います。自己流になりすぎてしまうのも困るけれど、自分のいい状態が掴めたら、大きくはずれないはず。時間があるときに手をかけてあげて、帳尻を合わせるくらいの気持ちでいいと思います」
逆に、オイリー肌で全部使うとニキビになりそうというときは、減らしていいんですか?
「まず、年齢を重ねてもオイリーというのは、もしかしたら潤いが足りてなくて、それを補おうと肌が皮脂をどんどん送り出しているのかもしれません。その場合は、むしろ潤いをしっかり補ったほうが、肌が落ち着いてくるので、しばらく基本どおりのお手当てを続けてみてほしいですね」
確かに、大人ニキビは水分不足が原因の場合も多いもの。潤いをしっかり補うことで、すっきり解消するケースも多いそうです。
「もうひとつ、前にお話ししたように、ドモホルンリンクルは漢方の理論に基づいて、肌質とは関係なく誰にでも必要なものだけを配合した“根本(こんぽん)ケア”の製品。ですから、基本的には全部しっかり使っていただきたいという気持ちが強いです。一度に全部使うと重いなあ、と感じられたら、1回に使う量を少なめにして回数を増やすとか、工夫していただけるといいですね」
製品に絶対的な自信があるからこそのアドバイス。開発担当者の言葉だけに重みが違います。
「楽しんで使うことと同じくらい大切なのが、信じて使うこと。これでキレイになるんだと信じてお手当てを続けていただきたいし、キレイになった自分を楽しみにしてほしい。それが、お手当てのいちばんの秘訣です」
試してみたい、と興味をもたれた方のために、次回はドモホルンリンクルの注文方法などについて詳しく探っていきます。
*1 保湿・肌にハリを与える
*2 肌にハリを与える・肌をすこやかに保つ
*3 効能評価試験済み
*4 角層深部
*5 保湿・肌をなめらかにする
*6 肌にハリを与える・肌アレを防ぐ
撮影/山下みどり(髙野さん) 坂根綾子(製品)
スタイリスト/本瀬久美子 撮影協力/アワビーズ UTUWA